所 在 |
京都市下京区七条大宮 |
ご協力機関 |
学校法人龍谷大学 様 |
調査期間 |
H20/06~H20/7 |
発掘面積 |
500㎡ |
東市遺跡について
東市遺跡は、平安京遷都とともに西市と並び設置された官営市場とされています。過去の周辺調査では井戸・溝・土坑・ピット等の遺構が検出されていますが、東市関連遺構と認識できる遺構・遺物はあまり多く確認されていません。
発掘調査の内容
時 代 |
発掘した遺構 |
平安時代 |
七条大路南側溝・築地内溝・井戸・土坑・礎石建物 |
室町時代 |
井戸・土坑・埋甕 |
江戸~明治時代 |
鋳造坑・溶解炉基礎・廃棄土坑・井戸 |
時 代 |
発掘した出土品 |
平安時代 |
土師器・須恵器・緑釉陶器・灰釉陶器・輸入陶磁器・焼締陶器・瓦器・瓦・石鍋・木製品 |
古墳時代 |
土師器 |
室町時代 |
土師器・焼締陶器・せん・銭貨 |
江戸~明治時代 |
土師器・国産陶磁器・瓦・鋳型・坩堝・伏見人形・銭貨・鞴羽口・溶解炉壁 |
発掘調査の成果
今回の発掘調査では、調査区のほぼ全域に中世遺構が検出され、当時の生活がうかがえる井戸跡が多く見つかりました。井戸の形は四角形や六角形、石組のされたものまで多種にわたっています。
今回の調査で注目されるのは、七条大路の南側溝・大宮大路東築地内溝と推定される遺構が確認できました。さらに本願寺寺内町に関係すると推定される近世末の鋳造工房の存在が確認できたことが成果として報告されています。
学校法人龍谷大学「龍谷大学大宮学舎清風館建設に伴う発掘調査資料」より