京都 遺跡発掘調査 有限会社京都平安文化財 調査のながれ

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過去の発掘遺跡紹介

寺界道遺跡

所  在 宇治市五ヶ庄野添34
ご協力企業 NEO建築設計室 様
調査期間 H22/08~H22/09
発掘面積 169㎡

寺界道遺跡について

 寺界道遺跡は、宇治市五ヶ庄、野添、大林一帯に広がる縄文時代から奈良時代にかけて展開する集落遺跡です。
 調査地の東側には、古墳時代後期の前方後円墳である二子塚古墳があり、墳丘の盛土から旧石器時代のナイフ形石器が出土しており、周辺に旧石器時代の遺跡の存在が考えられています。
 また、この遺跡の西隣には宇治群の郡衙(古代律令制度の役所)推定地となっています。
 これまでに3回の調査が行われており、中でも昭和60年度の調査では、縄文時代晩期の貯蔵穴、古墳時代後期から奈良時代前半の集落跡が確認され、特に蹄脚円面硯が出土したことは、宇治群衙がこの周辺に存在していた可能性を示す資料となっています。

発掘調査の内容

時  代 発掘した遺構
古墳時代 中期のピット群
奈良時代 掘立柱建物、柵列
近世以降 流路
時  代 発掘した出土品
古墳時代 土師器甕
奈良時代 須恵器坏身
中世 土師器皿など

発掘調査の成果

 今回の発掘調査で、宇治市歴史まちづくり推進課は、「掘立柱建物以外の土坑を含め、古墳時代から奈良時代にかけての集落に関する遺構が検出されたことは、昭和60年度に実施した発掘調査で確認された同時期の集落遺跡が今回の調査地まで範囲が広がっていることが明らかになりました。また、少ないながらも中世遺物や近世遺構も検出されたことにより、長期にわたる複合遺跡であることが明らかになりました。」と発表されています。
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    奈良時代の建物跡

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    柱穴内の遺物出土状況

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    発掘調査の風景

宇治市歴史まちづくり推進課「寺界道遺跡(宇治市五ヶ庄野添34)発掘調査記者発表資料」より

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