開催日時 |
すでに終了しております 2018年9月15日 11:00~12:00 |
所 在 |
京都府京都市中京区西ノ京勧学院町3、西ノ京南聖町2 【map】 |
今回の発掘調査について
調査地は、平安京の南北メインストリート「朱雀大路」の一本東を走る「坊城小路」を挟んだ左京三条一坊四町と五町に跨ります。左京三条一坊の界隈は平安宮の朱雀門前の一等地で、国の大学寮や藤原家系の勧学院、在原家系の奨学院といった大学や大学寮・宿舎の他、左京職という主に左京を管理するための役所が建っていました。
今回の調査では、その官庁街を通る「坊城小路」を検出することができ、時代によって変化している様も明らかにすることができました。
検出した坊城小路は平安時代のものと、江戸時代前期と考えられるもので、江戸時代前期の坊城小路は三代将軍徳川家光による二条城再整備に伴い付け替えたものとみています。検出した路面や西側側溝の状況から、平安時代のものよりも約30㎝積土をし、東側へその位置を移動たことがわかりました。
出土遺物は、平安時代前半のものが多く、平安時代後半以降は江戸時代後期に至るまで遺物の出土量が少なく、平安時代後半頃から右京や朱雀大路が衰退していった状況と合わせると、左京三条一坊のこの界隈も右京と同様に急速に衰退が進み、耕作地化したものとみています。
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遺構第1面(西から) 江戸時代以降
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遺構第2面(西から) 平安時代
現地説明会の様子
現地説明会は近隣住民を対象に行いました。お天気の予報も怪しかったので短時間の開催でしたが、所縁のある地の埋蔵文化財に興味を示してくださった近隣の方々にお越しいただくことができました。現在日常的に利用している生活道路が江戸時代や平安時代にはどのような姿をしていたのか、知っていただくことができたかと思います。
また、本調査に関しましては京都新聞の取材を受けて、22日付で記事にしていただきました。